消防団員の同僚のご家族が亡くなられたので、お葬式に出ました。
参加した団員は総勢30名程度。私が出た中でもかなりの人数です。
みんな消防の制服を着て出席です。
香典を渡した後、そそくさと焼香をすませ、式場の外の道路に出ます。
そして、歩道で横二列に整列して「休め」の姿勢でじっと待ちます。
そこそこ大きい道路なので自動車がひっきりなしに通ります。
その中を、ものも言わずにじっとたたずむ30名の団員たち。
「静けさや、道に染み入る、車の声」
ときどき、歩道を歩行者や自転車が横切ります。
横切るときは皆様、まっすぐ前を見て、決して団員と目を合わせようとしません。
しばらくして式が終わり、いよいよ霊柩車が出発です。
消防分団長から「気をつけ!」のかけ声。
だれていた気持ちが一瞬にして引き締まります。
そして出発とともに、「頭(かしら)〜中!」のかけ声。
一斉に敬礼のポーズをとる団員達。
そして霊柩車の動きにあわせて体を霊柩車に正対させます。
全てはこの一瞬のために!
思いのたけを込めて霊柩車を見つめます。
霊柩車が通り過ぎると解散です。
団員達は三々五々、駐車場に向かって帰っていきます。
皆、何も言わずに歩いて行きます。
私も静かに歩きます。
一度も見たことのない故人に思いを馳せながら・・・
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